今回の記事では、ストレングスファインダー全34資質の1つ
- 戦略性(Strategic)
について解説したいと思います。
各々の資質に関しては、診断コード付きの書籍にも丁寧な解説があります。
※コードは1度しか利用することができないものです。誤って古本を購入しないようにご注意ください。
が、私のように
- もっと詳しく学びたい
- 客観的なデータを知りたい
という感想を抱いた方も多いと思いますので、分析の参考にしていただければ幸いです。
1. 「戦略性」を上位にもつ人の特徴
「戦略性」という資質は
- 予測上手
- 洞察力に長けている
- 複数のプランを考えられる
といった特徴があります。
「戦略性」の資質は、先を見通す力に長けています。
自らが置かれた状況を俯瞰するように把握し、いくつもの道筋をシュミレーションして最善の策に進もうとします。
プランAを立てることで満足せず
- もっといい手段はないか?
- 最良の道筋はないだろうか?
と想定と熟考を行い、最も適切な道を選ぼうとする傾向にあります。
2. 「戦略性」をもつ人の割合
次に「戦略性」という資質をもつ人の割合について、まとめておきます。
2018年までにストレングスファインダーを受けた全世界20002953人のデータによると、上位5位の資質の中で
- 「戦略性」をもつ人の割合
- =約21.8%
- =5番目に多い資質
という結果になっています。
- 男性4位(約24.6%)
- 女性11位(約18.6%)
という結果でした。
女性よりも男性の方が「戦略性」の資質を上位にもつ傾向が高いとわかりました。
- 「戦略性」は14番目に多い資質
- =約15.5%
という低めの結果でした。
全世界受験者(約21.8%)と比較すると、日本人は「戦略性」の資質を上位にもちにくい傾向にあるようです。
3. 「戦略性」に最も多い組み合わせは?
次は、上位資質の組み合わせを検証してみましょう。
以下「戦略性」と組み合わせになりやすい資質順に並べてみました。
1位 | 達成欲 |
2位 | 着想、学習欲 |
4位 | 親密性 |
5位 | 収集 |
6位 | 責任感 |
7位 | 個別化、未来志向 |
9位 | 最上志向 |
10位 | 活発性、コミュニケーション |
12位 | 適応性 |
13位 | 運命思考 |
14位 | 内省、ポジティブ |
16位 | 共感性 |
17位 | 競争性 |
18位 | 分析思考、社交性 |
20位 | アレンジ |
21位 | 信念 |
22位 | 発達促進、回復志向 |
24位 | 原点思考 |
25位 | 指令性、慎重さ |
27位 | 自己確信 |
28位 | 包含 |
29位 | 自我 |
30位 | 目標志向 |
31位 | 規律性 |
32位 | 公平性 |
33位 | 調和性 |
ということで「戦略性」と上位に入りやすい資質はTOP5は
- 1位:達成欲
- 2位:着想、学習欲
- 4位:親密性
- 5位:収集
でした。
※ストレングスファインダーの資質4グループ(人間関係構築力・実行力・影響力・戦略的思考力)ごとに色分けしてみました。
特に「戦略性」と近しい特徴をもち、組み合わせによくみられるのが
- 着想 × 戦略性
です。
どちらも特異なものの見方によって、直感的に新しい道筋を見つけられる力になります。
4. 「戦略性」と珍しい組み合わせの資質をチェック
ストレングスファインダーでは、組み合わせを分析する際
- 珍しい資質の組み合わせ
に注目すると、より詳細な分析が可能になります。
「戦略性」と組み合わせになることが少ない資質を順に並べると
- 1位:調和性
- 2位:公平性
- 3位:規律性
- 4位:目標志向
- 5位:自我
という結果になりました。
戦略的思考力に属する資質は1つも見当たりません。
興味深いのは同意点を大切にし、何よりも調和を重んずる
が、最も珍しい組み合わせとして浮上している点です。
「調和性」は全体の流れに沿って、限りなくそれを乱さないという姿勢を重視します。
誰かがAの道を進む、といったらその正しさを乱しません。
全ての人がAの道を同様に歩めるように、尽力するといった姿勢です。
一方で「戦略性」は、既に目の前に大勢の人が好む道があっても
- 他の方法があるのでは?
と、別の扉をどんどんと探求して新しい道筋を作るという傾向にあります。
特異な発想で代替案を考え、自分にとって最良の道を選ぼうと努めます。
同様に
- 「公平性」
- 「規律性」
も組み合わせになりにくいです。
これらの資質は、規則や法令を厳守する傾向にあり
- ルールの裏側まで模索し、新しい道を探す
といった姿勢をもつ「戦略性」とは共存しにくいからです。
ちなみに「戦略性」と似た要素が多い
- 着想
も、同様の理由で「戦略性」と同じく
- 公平性
- 調和性
- 規律性
の3つが低い傾向にあります。
5. 「戦略性」の強みを仕事選びに活かすポイントは?
「戦略性」の強みをもつ人は
- 洞察力に優れている
- 先を見通す力が強い
- 代替案を立てるのが得意
といった姿勢が、大きな強みになります。
そのためビジョンを明確にする必要がある
- 新しい企画
- 新規事業の立ち上げ
といった場面で、計画をより具体的なものへと落とし込むためのキーマンとなります。
適切な取捨選択ができるので
- 法律
- 心理学
- コンサルティング
といった職種にも向いていると言われます。
6. 「戦略性」の欠点(弱み)は?
「戦略性」の資質をもつ人の欠点は
- 近道を探す
- 心閉ざしがち
- 考えが理解しにくい
といった側面がみられる点です。
「近道を探す」という特徴は当然、この資質の長所でもあります。
が、時に
- もし~だったら?
- 他に道はないのか?
と代替案を探す「戦略性」の高い思考力に、年齢が若い&モラルが低いといった条件が重なると
- 特異な最善の近道を探す
- ⇒既存のルールや規範を軽視
するといった可能性を孕みます。
特に「戦略性」の資質が高い人は
- 規律性
- 公平性
- 調和性
が低い傾向にあるとデータも出ているので、ルールを軽視しすぎないように注意しましょう。
また「戦略性」の資質をもつ人は思考のスピードが早くて特異です。
そのため適切な説明を欠くと、周りの人間が
- 思考が難しい
- よくわからない
- 理解が追い付かない
と途方に暮れてしまうこともあります。
それを自覚しているがゆえ、どこか心を閉ざしがちで他人の声に耳ふさぐような側面もあります。
7. パートナーとしておすすめの組み合わせ
「戦略性」を上位にもつ人は
- 洞察力がある
- 先を見通す力に長けている
- 代替案を考えるのがうまい
といった性質が際立っています。
あとは思考を実行に移すのみですので
- 活発性
の資質をもつ人とパートナーを組み、どんどんと計画を実現させていくのがおすすめです。
またグループで行動を行う際「戦略性」の思考力に周りが追い付けないことがあります。
そのためリーダーとして説明を欠いたまま指示を出すと、まるでチェスの駒のように扱われていると不平を抱かれる原因にもなります。
そのため
- コミュニケーション
の資質をもつ人と協力して、自分の考えを適切に伝える方法を考えるのがおすすめです。
逆に言えば、同じように
- 戦略性
の資質をもつ人とパートナーシップを組むと、意見共有がしやすく、特にビジネスにおいてはスムーズに物事が運ぶでしょう。
また組み合わせになりにくい
- 規律性
- 公平性
- 調和性
の人とパートナーシップを汲むことで、最低限のルールや規則を守るよう警告してもらうのもよいでしょう。
また同じく先を見通す力に長けている
- 未来志向
の人とパートナーシップを組むと、より豊かで魅力的なビジョンを立てられるはずです。
8. 「戦略性」の資質をもつ人との関わり方
「戦略性」の資質をもつ人は
- 先を見通す
- 洞察力に長けている
- 幾つものプランを想定する
といった強みが光っています。
そのため、特に計画立案の際にはアドバイスを積極的にもらうのがおすすめです。
彼らは
- 常に俯瞰して物事をみる
ことによって大局を把握し、多くの人が見落としている解決法にも気づきます。
問題や障害への適切な助言もしてくれるでしょう。
まとめ
ということで、今回の記事ではストレングスファインダーの資質の1つ
- 戦略性
についてまとめてみました。
また「戦略性」が高い人は、ビッグファイブ診断においても
- 開放性
の要素が非常に高い可能性があります。
「開放性」は知的好奇心と結びついており、頭の良い人の特徴ともいわれるので気になる方はぜひチェックしてみてください。
ストレングスファインダーとビッグファイブの相関関係は?今回の記事は、こちらの情報を参考元にしています。
資質の組み合わせに関して、こちらのデータを利用しました。
データの内容が気になる人もいると思いますので宜しければ、参考にしてください。