今回の記事では、ストレングスファインダー全34資質の1つ
- 共感性(empathy)
について解説したいと思います。
各々の資質に関しては、診断コード付きの書籍にも丁寧な解説があります。
※コードは1度しか利用することができないものです。誤って古本を購入しないようにご注意ください。
が、私のように
- もっと詳しく学びたい
- 客観的なデータを知りたい
という感想を抱いた方も多いと思いますので、分析の参考にしていただければ幸いです。
1. 「共感性」を上位にもつ人の特徴
「共感性」という資質は
- 感情表現が得意
- 他者の感情を察知できる
- 他者と喜びや悲しみを共有する
といった特徴があります。
人の感情を敏感に察し、求められていることをすぐに理解します。
他人の気持ちを理解し、まるで自分自身のことのように感じることができる資質です。
2. 「共感性」をもつ人の割合
次に「共感性」という資質をもつ人の割合について、まとめておきます。
2018年までにストレングスファインダーを受けた全世界20002953人のデータによると、上位5位の資質の中で
- 「共感性」をもつ人の割合
- =約18.7%
- =9番目に多い資質
という結果になっています。
- 男性21位(12%)
- 女性5位(25.45%)
と「共感性」の上位割合は、女性の方が男性よりも倍以上高いという結果でした。
- 「共感性」は5番目に多い資質
- =約23.75%
と世界データ(18.7%)よりもやや高めの数字が出ています。
※100以上の地域のデータを概観したところ「共感性」が最も上位に位置していたのは、台湾(上から3番目)次点でドイツ(上から4番目)でした。
まとめると「共感性」は男性よりも女性の方が圧倒的に高い資質であり、日本は世界データより上位の割合が多いということです。
3. 「共感性」に最も多い組み合わせは?
次は、上位資質の組み合わせを検証してみましょう。
以下「共感性」と組み合わせになりやすい資質順に並べてみました。
1位 | 発達促進 |
2位 | 適応性 |
3位 | 調和性 |
4位 | 責任感、ポジティブ |
6位 | 運命思考 |
7位 | 親密性 |
8位 | 収集 |
9位 | 公平性 |
10位 | 回復志向 |
11位 | 達成欲 |
12位 | 個別性 |
13位 | 戦略性、包含、コミュニケーション |
16位 | 学習欲 |
17位 | 信念 |
18位 | 内省、社交性 |
20位 | 最上志向 |
21位 | 着想 |
22位 | アレンジ |
23位 | 原点思考、慎重さ、規律性 |
26位 | 未来志向、活発性 |
28位 | 競争性 |
29位 | 分析思考 |
30位 | 目標志向 |
31位 | 自己確信、自我、指令性 |
ということで「共感性」と上位に入りやすい資質はTOP5は
- 1位:発達促進
- 2位:適応性
- 3位:調和性
- 4位:ポジティブ、責任感
- 5位:運命思考
でした。
※ストレングスファインダーの資質4グループ(人間関係構築力・実行力・影響力・戦略的思考力)ごとに色分けしてみました。
人間関係構築力に属する資質が、集中しているのがわかります。
1番組み合わせになりやすい
- 発達促進
は、何よりも人の成長をサポートするのを好む性質です。
「共感性」とは相性がよく、それぞれの資質を強化する組み合わせとなるでしょう。
4. 「共感性」と珍しい組み合わせの資質をチェック
ストレングスファインダーでは、組み合わせを分析する際
- 珍しい資質の組み合わせ
に注目すると、より詳細な分析が可能になります。
「共感性」と組み合わせになることが少ない資質を順に並べると
- 1位:自我、自己確信、指令性
- 4位:目標志向
- 5位:分析思考
という結果になりました。
- 自我
- 自己確信
- 指令性
は(世界データで)上位にもつ人が少ない資質TOP3です。
また、これらの資質は
- 自己主張
を強みとするため、他者の感情を察し気遣うことを主とする「共感性」と組み合わせになりにくいと考察できます。
同様に
- 目標志向
は、効率を最優先し
- 分析思考
は正確さを重視するという意味で、感情ではなく論理的な思考を重んじます。
この点で「共感性」とは組み合わせになりにくい、と考察できるでしょう。
5. 「共感性」の強みを仕事選びに活かすポイントは?
「共感性」の強みをもつ人は
- 他者の感情に敏感
という性質が、大きな強みになります。
まず、第一に他者の感情を適切に理解して共感する力は
- カウンセラー
の仕事に向いていると考えられます。
さらに資質の組み合わせとして「成長促進」が上位に入っている場合は
- 教師(教育関係)
の仕事が適職となるでしょう。
「信念」が上位の組み合わせに入っているのであれば
- 介護
- 福祉関係
の仕事が向いていると考えられます。
ほかに「調和性」「適応性」の資質が上位の組み合わせになっている場合は
- 接客
- カスタマーサービス
の仕事が向いているでしょう。
注意点としては、他者の感情に敏感だからこそ
- 他者の感情を害するのを恐れる
という面があります。
そのため、ハッキリと自分の意見を主張しなくてはいけない業務、周りを押しのけて成果をあげなくてはいけない仕事は向いていません。
6. 「共感性」の欠点(弱み)は?
「共感性」の資質をもつ人の欠点は
- 過干渉
- 気分屋
- 打たれ弱い
といった側面がみられる点です。
「共感性」は、他者の感情を敏感に察することができます。
だからこそ相手の喜びを自分のことのように喜び、悲しみにもまた心を痛めて涙を流すことができます。
それは他者との関係づくりにおいて、大きな武器となるでしょう。
が
- 他者の感情に自分の感情を左右されすぎてしまう
といった側面がみられます。
他者の感情を害することを恐れ、自分の意見を蔑ろにしてしまう側面もみられます。
あくまでも自分は自分、他人は他人。
このような境界線を意識的にもつことで、感情のコントロールを適切に行うことができるようになるでしょう。
7. パートナーとしておすすめの組み合わせ
「共感性」を上位にもつ人は
- 他者の感情を察する
といった性質が際立っています。
そのため
- 活発性
- 指令性
の資質をもつ人とタッグを組むと、お互いの欠点を補い合うことができるでしょう。
「指令性」や「活発性」の資質を上位にもつ人は
- 行動>誰かの感情を害すること
といった考え方をします。
これは時として「共感性」の資質をもつ人を前に促し、新しい世界へと導く活力となるでしょう。
8. 「共感性」の資質をもつ人との関わり方
「共感性」の資質をもつ人は
- 他人の感情に敏感
という強みが、他の人よりも突出しています。
そのため周りの人の感情を素早く察知して、ニーズを把握する力に長けているのです。
ゆえに
- 周囲の雰囲気
- 他者(同僚や仲間内)の感情
を適切に把握したいときは「共感性」の資質が高い人の意見を聞くのがおすすめです。
「共感性」が高い人は、付き合う人の感情にも左右されやすいので
- 楽観的な人
- ポジティブな人
とタッグを組ませるのが良いでしょう。
また一般的に「共感性」の人は涙もろい傾向にあるので、彼らが突然泣き出してもあまり驚きすぎないように注意してください。
まとめ
ということで、今回の記事ではストレングスファインダーの資質の1つ
- 共感性
についてまとめてみました。
今回の記事は、こちらの情報を参考元にしています。
資質の組み合わせに関して、こちらのデータを利用しました。
データの内容が気になる人もいると思いますので宜しければ、参考にしてください。